
乾漆蒟醤箱「熊谷草」
日本伝統漆芸展 入選
縦17.6cm×横17.6cm×高さ8.8cm
花が熊谷直実(くまがいなおざね)の母衣(ほろ)(矢を防ぐ鎧の後ろにつける袋状の布)に似ている様から名付けられた花で、初めて群生を見た時は衝撃的だった。それは花というよりも、宇宙人が地球を侵略しに来たかのような異様な姿だった。
グロテスクや気持ちが悪いものは伝統工芸では受け入れられないので、葉の筋の繊細で困難な彫りの技術、花に目がいくよう側面から市松模様のグラデーション、漆黒と花とのバランスを意識しながら制作した。
素地は麻布で乾漆技法